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2020/9/20 一週間ぶり二度目の鑑賞

どうしても余韻から抜け出せなくて、原作とは違うのになんなんだろうこれ、と思って一旦原作とは切り離して見ようとした結果


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一度目に見た時は、どうしてもあの原作をどう表現するんだろうってことに重点を置いてしまってて、大伴先輩に対する違和感はなかったけど、今ヶ瀬は原作とはちょっと違うんだよなぁってそこを自分の中で修正することに若干時間を費やした感があって、それでも見た後じわじわじわじわ締め付けられて、じゃぁ最初から、これは原作を下敷きにした別の話と思って見たら見えてくる景色も違うかなって。

ほんとフラットに見たんですけど、やっぱり二人は大伴先輩と今ヶ瀬だった。これは一度目にも思ったけど、まぁなんていうか、原作の一番シリアスな部分を抽出した物語って感じかなぁ。

でも、改めて見たら、限界まで科白を削ぎ落している分一つ一つの科白が刺さる刺さる。映画はモノローグはもともとないけど、ドラマチックな科白もあえて削ったんだろうなって思えるほど削ってる。

大伴先輩、あなたじゃダメだって言われてめちゃくちゃ傷ついてたんだね。原作読んだとき、後々の彼の科白からああそうだったんだなそりゃそうだよなって感じに理解したんだけど、そうじゃなくて、映像を見ていてそりゃそれは傷つくよなってすとんと落ちてきた。
先輩はどうしようもなくどkzだし、今ヶ瀬はそんな先輩にどうにもならないくらい恋していながら信じることができない。先輩は今ヶ瀬と関係を持ってから、実のところ事実だけを見れば後ろ暗いところはなかったのに。
二人ともアホだなって。
でもどこかで先輩は男同士であることに対する後ろめたさを捨てられなくて、それを今ヶ瀬に見抜かれてる。葛藤を抱えていても、それでもお前がいいとは言えないんだよね。この時点では。
傷つけあって互いが痛いだけの恋だけど互いじゃないとほんとはダメなのに。と思うと海辺に向かうシーンで泣けてきてしまった(一度目はじわっと来た程度だった)
その後の、原作にはない、先輩がゲイバーに行くシーン、あれ、原作にはないけど原作だとハッテン場が何のか検索するんですよね先輩(おまけ漫画的なやつだったと思うけど)そこに着想を得たんじゃないかな。
彼が身を置いた世界がどういうものだったか知りたくなったんだろうな。自分を好きだと言って憚らなかった後輩の姿とはあまりにもかけ離れた場所に行ったことで、彼がどれだけ自分を好きだったか理解して先輩は泣くんだよ。

大伴先輩はどうして今ヶ瀬にあんなに惹かれちゃったんだろうなって考えてたんだけど、結局理由なんてない、に帰結するのかな。子犬のようにまとわりつく憎めない後輩だったはずが、己の弱さを突き付けられて(この辺り正しく今ヶ瀬だった)それが逆に惹かれることに繋がったのかな。でも多分今まで先輩を振った女も同じようなこと言ってそう、と思ったらやっぱり理由はないのか。

再会までの過程はまぁ端折らなきゃ尺がね。
リバのシーン、あれ、一度目見た時はなんかすんなりリバったなって思ったんだけど、あれ、ものすごく意味があったわ原作の良さを表現できてないのでは、って一度目は思ったけどそうじゃない。
口ではお前はいらないと言いながら激情に突き動かされてるのは先輩なんだよねあああ。
お前はいらないっていうのは、お前といると俺が翻弄されちまうんだよっていう気持ちの裏返しに思えちゃって。その上で、受け身だった先輩が受け身じゃないセックスをするっていうのがもう天を仰ぐしかないんだってば。
でも心は通じ合わない切ないやるせない。

たまきちゃんに対してはほんっとどkzなわけだけど、多分忘れたかったんだろうよ、でもって全然忘れられないし悪化する結果がアレだわ。
そういう大伴先輩がずるずる嵌っていく過程を大倉君は見事に表情だけで演じ切っていた気がする。全然大げさじゃなく、ほんとナチュラルに、リアリティをもって。
成田君はね、本当に可愛かった。前半のふらふらしてる先輩を突き放すような強かな部分もありつつ、そばにいることでどんどんダメになっていくところがほんとナチュラ(以下略)

あと、原作とは違うラストシーン。そこに至る最後の経緯も時系列が違って、原作だとたまきに別れ話をしに行っている間に今ヶ瀬は姿を消しちゃうんだけど、映画は今ヶ瀬が姿を消しちゃった後に別れ話をしてる。原作が映画の時系列であっても先輩は多分同じ行動をとると思うんだけど、去られても尚約束された「幸せ」を捨てる先輩を描いたことで、恋を知らなかった男がほんとの恋を知ったっていうことが際立った気がする。
いやぁでもあのたまきちゃんとの別れ話のシーン、ほんっと残酷だったよね。(たまきと結婚して、それでも今ヶ瀬と)うまくやるつもりだった、って、たまきちゃんに言っちゃうんだもん。でもそれはどうしても出来ないって悟っちゃったんだからしょうがない。今まで別れる女性を傷つけないように傷つけないように上っ面の優しさだけでやり過ごしてきた男が、誰かを傷つけても通したい思いを持てたってこれはもう……
今ヶ瀬、お願いだから先輩を信じてあげて><原作でも映画でもこの気持ちはほんと同じなんだよ。
幸せになってほしい。ほんっと心からあの二人には幸せになって欲しい。

ちなみにどうでもいいことだけど、一番生々しいなと思ったのはエンドロールの最後に某事務所の某さんの名前があったことです。

もう一回見たい円盤も欲しいけどまた苦しくなるんだよわかってるのになんなんだよもう!
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